【重要ニュースまとめ(3/19~3/25)】MetaMaskのトークン発行とDAO化計画が明らかに、イーサリアムのセカンドレイヤーOptimismが大型調達

今回は、3/19~3/25の暗号資産・ブロックチェーン業界重要ニュースについて、田上 智裕 氏(@tomohiro_tagami)に解説していただきました。

目次

  1. 初心者向け主要ニュース【難易度:★☆☆】
    1-1. BAYCなどを運営するYuga Labsが4.5億ドルを調達
    1-2. Coinbase WalletがSolanaに対応
    1-3. HaunVenturesが15億ドルでファンドを組成
  2. 暗号資産・ブロックチェーン重要ニュース【難易度:★★☆】
    2-1. BAYCがApeコインをエアドロップ
    2-2. ConsenSysが4億5,000万ドルを調達、MetaMaskのトークン配布とDAO化を計画
  3. 暗号資産・ブロックチェーン重要ニュース【難易度:★★★】
    3-1. DAO専用の会計管理ツールが資金調達
    3-2. レイヤー2スケーリングソリューションOptimismが150M$の資金調達
  4. まとめ、著者の考察

初心者向け主要ニュース【難易度:★☆☆】

BAYCなどを運営するYuga Labsが4.5億ドルを調達

人気NFTコレクションBored Ape Yacht Club(BAYC)を運営するYuga Labsが、a16zなどから総額4.5億ドルの資金調達を発表しました。

Yuga Labsは先週、CryptoPunksとMeebitsの知的財産権(IP)を取得したことを発表し話題を集めていました。所有者の商用利用が許可される一方で集権化を危惧する声もあがっていましたが、企業としての評価額は向上したことが伺えます。

今回のラウンドに参加したのは、a16zの他にFTXやAnimoca Brands、The Sandbox、MoonPayなどです。調達した資金は、人材採用とチームの拡大、ジョイントベンチャーの設立などに使用されるといいます。

【関連記事】人気NFTコレクションBAYC運営のYuga Labs、4.5億ドルの資金調達

Coinbase WalletがSolanaに対応

暗号資産取引所Coinbaseの提供する暗号資産ウォレットCoinbase Walletが、パブリックチェーンSolanaに対応しました。Solana上に発行されるトークンを扱うことができるようになります。

Coinbase Walletは、先行するMetaMaskに類似するセルフカストディ型ウォレットです。これまでイーサリアムを中心にPolygonやAvalanche、BNBチェーンなどにも対応してきました。

今回、EVM互換ではないチェーンとして初めてSolanaに対応し、Solana上のSLPトークンの管理および入出金が可能になりました。Coinbaseは、Solanaはイーサリアムと比べてガス代が安く、初心者に扱いやすいものとしてエコシステムの発展に期待していると言及しました。

【関連記事】コインベースウォレットがソラナへの対応を開始

HaunVenturesが15億ドルでファンドを組成

a16zでGPを務めたKathryn Haun氏が、新たにHaunVenturesを立ち上げ15億ドル規模のファンド組成を発表しました。

HaunVenturesは、Web3に特化したベンチャーキャピタルとなり、株式だけでなくトークンも出資の対象にしていくといいます。CNBCによると、HaunVenturesによるファンド組成は、女性によるベンチャーキャピタルとしては過去最大の規模であるようです。

Haun氏は、a16zで女性初のGPを務めた人物であり、米国司法省での10年間の検察官経験を持っています。a16zでは、MakerDAOやCompound、Solanaといったプロトコルへの出資を担当していました。

【関連記事】元a16zのKathryn Haun氏、15億ドルのWeb3ファンドHaun Venturesを組成

初心者向け主要ニュース【難易度:★★☆】

BAYCがApeコインをエアドロップ

人気NFTコレクションBored Ape Yacht Club(BAYC)を運営するYuga Labsが、BAYCのユーティリティトークンApeCoin(APE)を発行することを発表しました。

ApeCoinは、ApeCoin DAOによって管理され、ApeCoinを保有していることでApeCoin DAOに参加できるといいます。全体の62%がコミュニティに分配され、そのうちの15%がすでにエアドロップされました。

エアドロップは、BAYCやその他の関連するNFTを保有している人が対象になり、NFTとユーティリティトークンを組み合わせたマーケティング戦略であることがわかります。

【関連記事】人気NFT「BAYC」の独自通貨「ApeCoin」が誕生、NFT保有者へエアドロップも

ConsenSysが4億5,000万ドルを調達、MetaMaskのトークン配布とDAO化を計画

暗号資産ウォレットMetaMaskなどを開発するConsenSysが、4.5億ドルの資金調達を発表しました。併せて、MetaMaskのトークン発行とDAO化に関する計画を明らかにしています。

ConsenSysによると、MetaMaskは月間アクティブユーザー数が1月に3,000万人に達したといいます。MetaMaskのトークン発行については、これまでに度々話題にあがってきましたが、今回CEOのLubin氏が正式に言及しました。

MetaMaskがトークンを発行した場合、過去最大規模のエアドロップになることが想定されます。加えて、運営をDAOに移行することについても、DAOが機能するかどうかの重要な指標になることは間違いなさそうです。

【関連記事】ConsenSysが4.5億ドルの資金調達、Metamaskのトークン発行とDAO化を計画

初心者向け主要ニュース【難易度:★★★】

DAO専用の会計管理ツールが資金調達

DAOにおける会計業務を効率化することを目的としたCoinbooksが、320万ドルの資金調達を発表しました。

Coinbooksは、複雑化するDAOの資金管理を効率化することを目指すプロジェクトです。DAOでは暗号資産を用いた資金管理が行われており、報酬の支払いやガバナンス管理なども全てトークンで行われます。そのため、会計管理が複雑化する一方で、多くのDAOがエクセルなどでの管理を強いられています。

Coinbooksでは、既存の会計ソフトと暗号資産ウォレットを統合する形でサービスを提供し、DAOにおけるトランザクション管理と一般の商取引を一括管理できるようにするようです。トランザクション管理は手動ではなく自動で取り込めるようにし、効率化に加えて漏れを防ぐことも目指しています。

【関連記事】DAO専用の会計ソフトCoinbooksが320万ドルの資金調達

レイヤー2スケーリングソリューションOptimismが150M$の資金調達

イーサリアムのセカンドレイヤーOptimismが、シリーズBで1.5億ドルの資金調達を発表しました。

Optimismは、多くのセカンドレイヤープロジェクトで使用されているOptimistic Rollupの開発企業です。イーサリアムのセキュリティを継承したままガス代を削減することができ、これまでに120億円以上のガス代を削減してきたとしています。今回調達した資金を使って、今後さらなるガス代の削減を目指すとしました。

セカンドレイヤーは、OptimismやArbitrumといったOptimistic Rollup系のプロジェクトを中心に拡大が続いています。他には、zkSyncやStarkNetなどのzk Rollup系のプロジェクトも台頭してきており、今年1年をかけて更なる成熟化が期待できそうです。

セカンドレイヤーの台頭と共に、Optimistic Rollupとzk Rollupのどちらが優れているかといった論争も激化しており、こういったトピックからも目が離せません。

【関連記事】レイヤー2「Optimism」がParadigm、a16zから1億5,000万ドルを調達

まとめ、著者の考察

今週は、ConsenSysやOptimismの資金調達、Yuga Labsのトークン発行などが話題になりました。特に、Optimismの資金調達は、昨今のセカンドレイヤーの盛り上がりを象徴する出来事であり、まだまだ他のプロジェクトも調達が続きそうです。

BAYCを運営するYuga Labsは、先週CryptoPunksとMeebitsのIPを取得するなど積極的な取り組みを行っています。NFT市場も競争が激化する中で、どの企業が市場をリードするのか注目していきましょう。

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田上智裕

田上智裕

株式会社techtec 代表取締役。リクルートホールディングスでの全社ブロックチェーンR&Dを経験後、2018年に株式会社techtecを創業。「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル)」を運営。メディアでの執筆や海外での講演などを中心に、ブロックチェーン業界の発展にコミットしている。