青山、松濤、白金…なぜ高級住宅街は高いのか?高級住宅街に投資をするべきか?

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不動産投資のセミナーや本で、必ずといっていいほど出てくるのがエリア選定に関する話です。賃貸需要のあるエリアを選ぶべし、とだけ書かれている場合も多いので、実際に不動産を検討してみるとそのエリアが良いのか悪いのか、判別がつかないことも多いかと思います。たとえば、都心でマンション購入を検討する場合は、検討エリアを高級住宅街の一等地と比較してどれくらいのポジションなのかを考えてみた方も多いのではないでしょうか。

不動産投資を考えるにあたって、高級住宅街や一等地という存在は切っても切り離せない関係にありますが、青山、松濤、白金などブランドエリアと呼ばれる高級住宅街の何がすごいのか、なぜ価格が高いのかと聞かれると、すぐには答えづらいのではないしょうか? この記事では、名前はよく知っているのに、実はよく知らない高級住宅街について詳しく解説をしていきたいと思います。

都内で一等地と呼ばれるエリアはどこ?

都内の一等地と呼ばれる場所はたくさんありますが、まず「商業地」と「住宅地」を切り分けて考える必要があります。たとえば「銀座」は世界的にも一等地ですが、こちらは「商業地」として考えるのが適切です。

住宅地としての一等地は、千代田区「番町」エリア、港区「麻布・赤坂・青山」の3Aエリアや「白金」、渋谷区「松濤」、新宿区「市谷」あたりが有名です。

準一等地と呼ばれるエリアは、目黒・品川・渋谷・新宿あたりでしょうか。これらのエリアは一等地に挙げたエリアと比べても交通の利便性が非常によく、タワーマンションやブランドマンションを始めとして価格が高い不動産も多数ありますが、上で挙げた一等地と比べると土地としてのブランド力が弱いエリアです。

では、なぜ一等地のエリアは、都心の中でも群を抜いて「高級」というイメージがあるのでしょうか?

高級住宅街はなぜ高いのか?

高級住宅街にはそれぞれ歴史的な背景や特色がありますが、共通しているものがあります。

それは、「地盤の硬さ」です。

たとえば、地震が起きた時の危険度を示した「地震に関する地域危険度測定調査 地域危険度一覧表(区市町別)」を見てみると、高級住宅街として挙げられている一等地のエリアは危険度が最も低いことが分かります。また、高級住宅街は丘の上にあることが多く、津波などが起こったとしても高台にあるので水害リスクが低いエリアでもあります。

つまり、一等地は何が起こっても安全な地域としての信頼が寄せられており、そこに歴史的な背景や特色が加わることによって、ブランド化したエリアだということになります。一度ブランドが出来上がれば、ハイステータスな属性の人々が不動産を購入するようになるので治安も保たれ、高い水準で不動産価格が維持されるようになる、というわけです。

これは、東京オリンピックで人気を博している勝どきや豊洲などの湾岸エリアが一等地になれない理由でもあります。地震が起こった時に資産価値を維持できない可能性があるエリアは、安定的な資産として不動産を所有することが難しく、資産の保全を第一とする大多数の富裕層からは敬遠されてしまうのです。

不動産投資は一等地で行ったほうがいい?

では、不動産投資は一等地や高級住宅街で行うべきかというと、一概にそうは言い切れません。一等地の相場はすでに成熟しているので、利回りなどは低くなりがちで2%~3%の不動産も少なくないためです。

もちろん、一等地は災害に強く、安定的な収入が期待できることや値下がりリスクも低いため、資産の一部を高級住宅街で運用するということであれば問題ありませんが、不動産投資からの収益を期待するのであれば、これから成長する街や賃貸需要が期待できそうなエリアに物件を持つほうが賢い選択と言えるでしょう。

その際、エリアを検討するにあたっては、中長期のリスクヘッジとして地盤の硬さや災害時にも強いかどうかを調べておくことで、一等地に負けない安全なエリアに投資をしていくことができるようになります。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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