収益を数百万円アップも!投資用不動産を安く購入する7つのコツ

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不動産投資は、「安く買って、高く売る」が基本的な戦略ですので、物件をいかに安く購入できるかが成否の分かれ目となります。この記事では、ディベロッパーや不動産仲介会社からどうすれば物件を安く購入できるか、という視点から不動産購入の商談のコツをご紹介していきます。

  1. 不動産会社の決算月・期末月に話を聞きに行く
  2. 資産状況や勤務先など属性で良い点があれば伝える
  3. 最初は「買いたい」姿勢を見せない
  4. シミュレーションを厳しい目でチェックする
  5. 購入希望価格を、本来より低めに提示してみる
  6. 何度も提案してもらい、時間を使ってもらう
  7. 「この部分だけ、なんとかなりませんか?」
  8. まとめ:不動産購入を成功させるために

不動産商談のコツ① 不動産会社の決算月・期末月に話を聞きに行く

不動産投資の商談を有利に運ぶ一番のポイントは、不動産営業マンに「今すぐこの人に買ってもらいたい」と思わせることです。不動産営業マンが「この物件はまだ高く売れるから、今は売らなくてもいい」「これくらいの価格でなら売ってもいい」という余裕のある状態だと、売り手に有利な高い価格水準から交渉がスタートしてしまいますが、売り手が「今売りたい」「すぐに売りたい」と思っている状態から商談がスタートすれば、価格や条件の交渉余地が大きくある状態となります。

不動産営業マンが、「今売りたい」「すぐに売りたい」と思うタイミングの一つが、会社の決算月です。たとえば、上場企業などの場合は、1年の売上計画が決められており、決算で目標数値を達成しないと株主からの突き上げが大きくなります。そのため、決算月はなんとしてでも目標数値を達成しようと会社全体で躍起になります。家電量販店などでよく見かける「決算セール」なども、これと同様の理由で行われています。

会社から「目標を達成しろ」というプレッシャーがかかると、営業マンも「価格や条件を下げてでも手持ちの物件を売り切りたい」という心理になりますので、商談も買い手有利で進めることができます。そのため、不動産を購入したい会社の決算月を調べた上で、決算月かその前月を目安に不動産投資セミナーや物件の問い合わせをしてみると、目当ての不動産を通常時よりも割安で買える可能性が高まる、というわけです。

不動産商談のコツ② 資産状況や勤務先など属性で良い点があれば伝える

時期を見計らって問い合わせをしたら、次は営業マンとの顔合わせとなります。ここでのポイントは、相手から「良い感じの人だな」「この人は話しやすいな」「話を聞いてくれる人だな」と思ってもらうことです。

お客様の立場だからといって、決して横柄な態度は取らずに、明るく振る舞う、笑顔で接する、適切な相槌やうなずきを返す、など円滑なコミュニケーションを心がけると相手から好印象を抱いてもらうことができるので、その後の交渉もスムーズに進めることができるようになります。また、利回りや費用などの数字に関する話を即座に返すことができれば、頭の回転が早い人だと印象づけることもできます。

上記以外のポイントとしては、将来の収入増や昇進やキャリアアップにつながる予定などがあれば伝えておくと良いでしょう。収入や職業以外で重要な情報としては、学歴や友人関係(不動産投資を検討している友人がいる、紹介できる)、親の資産状況や、遺産相続の予定などがあれば、それらも営業マンにとっては重要な情報となります。

これらの要素がなぜ交渉材料になるかというと、不動産投資はリピートが多い商材なので、今後も安定的に取引をしてくれそうな相手や、取引を拡大できそうな相手を優良顧客と考えて、通常の顧客よりも優遇しようとするためです。新規の顧客2名にそれぞれゼロから営業するよりも、同じ人や紹介先に売ることができれば、営業コストも少なくて済む、というわけです。

そのため、不動産営業マンは、商談相手の現在の属性(学歴・職業など)や資産状況に加えて、将来の成長性や将来に実現する資産状況、紹介の可能性があるかないかといったところまでを見据えて提案を行うことになります。

買い手としては、それを見越して、「自分に販売すると、こんな未来が待ってますよ」という手札やメリットを数多く見せておくことで、営業マンの方から「今回は勉強させていただいて…」という言葉を引き出すことができるようになります。相手に「今回は先行投資だ」と思わせることができるかどうかが、商談の成功の鍵となるのです。

不動産商談のコツ③ 最初は「買いたい」姿勢を見せない

自己紹介や商談の前のブレイクが済んだら、次は具体的な物件の話となります。一回目の商談で大切なことは、「買いたい」という姿勢を見せすぎないことです。営業マンは販売のプロですので、商談相手の購入意欲を見極めながら最も高く売れるところで物件を提示したいと考えています。

相手が強く「買いたい」と思っていれば、値引きを提案せずに定価で売るという判断をしますので、どんなに買いたい物件であっても、「買う意思はあるけど、条件次第かな…」という交渉余地を残すスタンスで商談に臨む必要があります。

たとえば、不動産投資以外の運用をしているのであれば、「現在、株式や債権を保有していて平均利回りが5%で運用できているのですが、不動産投資のほうが投資効率や安定性が高いということであれば、ぜひ乗り換えを検討しています」のようなかたちで伝えると、年平均利回り5%を一つの基準にして、交渉を進めることができるようになります。

投資に無知であることを見せてしまうと足元を見られる可能性がありますので、「このお客さんは少し手強いな」「でも、納得したら買ってくれそうだな」と思わせることができるとベストです。

不動産商談のコツ④ シミュレーションを厳しい目でチェックする

物件の紹介が終われば、それを購入した際のシミュレーションが出てきます。このときに、シミュレーションを見て「賃料下落のスピードが、ゆるやかすぎませんか?」「固定資産税を入れた場合のシミュレーションも見てみたいです」「売却時に、減価償却分した金額が課税対象になると聞いたことがあるんですが…」などとシミュレーションに関する具体的な要望や質問をしておくことで、営業マンがその場で数字を訂正してくれたり、次回の提案でより精緻なシミュレーションを作成してくれたりするようになります。

甘いシミュレーションで作成された利回りやキャピタルゲインは参考程度にしかなりませんので、信頼できるシミュレーションに修正した上で、それをベースに利回りやキャピタルゲインの話を進めていくと、物件価格が自然と調整されて適正な値段に落ち着いていきます。

不動産商談のコツ⑤ 購入希望価格を、本来より低めに提示してみる

1回目の商談はあくまで情報収集にとどめておいて、本格的な交渉に入るのが2回目以降のアポイントです。ここでは、より精緻なシミュレーションをもとに、物件についてもヒアリングによって条件の絞り込まれたものが検討に上がっているかと思います。

この段階で大切なことは、「いくらでなら購入したいと思っている」と購入意思と具体的な条件を伝えておくことです。具体的な価格や条件が提示されることで、営業マンもどこまでなら調整できるかを検討してくれるようになります。

そして、交渉時には買いたい価格水準に必要な値引きの1.5倍~2倍を伝えてみると良いでしょう。たとえば、3000万円の物件を2850万円で購入したいと考えているなら、150万円の値引きをしてほしいので、「2700万円でなら即購入します」と本来の希望の倍額にあたる300万円の値引きを要求してみるのです。

「営業マンの人も良い人だから、あまり無茶な値引きをするのはかわいそう」「そんなことしたら、営業マンから白い目で見られるのでは…」と不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、交渉の基本は「もしこれで通ったらラッキー」「相手に無理と言われたら、お互いに納得できるところに着地させよう」という姿勢になります。

もし、この値引き要求に対して、営業マンが「いや、ちょっとそれは厳しいですね…」と返してきたら、「たしかにそうですよね。無理を言ってしまってすみません。ちなみにいくらまでなら調整可能ですか?」と相手の立場を理解した上で調整可能な姿勢を示すことで、相手の値引きの最大値を引き出すことができます。

不動産商談のコツ⑥ 何度も提案してもらい、時間を使ってもらう

値引き交渉は、大抵の場合で社内に持ち帰って上司との相談や社内での稟議となりますので、交渉結果がわかるのは3回目以降のアポイントとなります。

ここで大事なことは、仮に本来の希望額(たとえば2850万円)まで値引きされていたとしても、その場でうなずかないということです。その場では、「○○さんには、頑張っていただいてみたいで、本当にありがとうございます。この金額で購入を一旦検討させていただきますね」と断りを入れて購入の検討期間を設けます。

こうすることで、もう一段階の交渉余地を残しておくことができます。また、併せて、営業マンには「ちなみに、近隣の類似物件の相場も知りたいんですけど、いくつか中古物件の価格を教えていただくことは可能でしょうか?」などと宿題を渡しておくと、次回のアポイントまでに調べてきてくれますので、価格を検討する際の参考となるでしょう。

4回目・5回目のアポイントとなってくると、営業マンも「この顧客には、これだけの時間を使ったのだから、何としてでも物件を売りたい」というモードになりますので、そこからが交渉の第2ラウンド開始となります。

不動産商談のコツ⑦ 「この部分だけ、なんとかなりませんか?」

最後の交渉では、価格をもう一段階引き下げる要求を出すか(たとえば「前回のお話を検討させていただいて、2,800万円でなら利回りも十分に期待できるので必ず購入したいと思っています。いかがでしょうか?」)、それが難しい場合は物件価格以外の部分で交渉余地がないかを打診してみましょう。

たとえば、物件購入とサブリース契約がセットになっている場合は、「契約締結後の30日間~45日間は家賃を免除する」といったような免責事項があるケースもありますので、その免責をなくすことは可能かどうかといったことや、不動産取得時の初期費用の中にマージン部分が含まれている場合は削ってもらう、賃貸管理などランニングコストなどで調整可能な費用がないかを確認してもらう、提携先のローン会社の金利を0.1%切り下げる交渉をしてもらえないかと打診してみる、といったことなどが最後の交渉ポイントになります。

「この部分だけ、頑張ってみてもらえませんか?」と、営業マンがぎりぎり対応可能なことをお願いすることで、満足のいく交渉条件を実現することができるようになります。

まとめ:不動産購入を成功させるために

不動産投資は、安く買うことさえできれば、返済するべきローンの金額が少なくなり、保有中の利回りが改善し、いざという時の売却も容易になるため、失敗するリスクを大幅に下げることができます。

営業マンとの交渉を「自分にはできない」「相手に悪い気がする」「変な目で見られないだろうか」と思わずに、「自分が不動産を安く購入して成功すれば、いずれは不動産投資を拡大させていくことができるので、値引きを頑張ってくれた営業マンにも長期的にお返しができる」くらいの気持ちで価格交渉に臨んでみてはいかがでしょうか。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」