XRPと他の仮想通貨との比較 – スピード・コスト・スケーラビリティ

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XRPは、金融機関が国際送金で抱える課題を解決するために開発されたリップルネットワーク内のネイティブ通貨です。金融機関はXRPをさまざまな法定通貨、仮想通貨のブリッジ通貨として機能させることで、従来の国際送金コストを60%削減できるといわれています。こうした特徴から、SBIホールディングスをはじめとする日本のさまざまな金融機関や海外金融機関、AMEX・MoneyGramといった国際送金業者が導入に向けた実証実験を行っていることから根強い人気をもつ仮想通貨です。

リップル社は従来の国際送金が抱える問題を解決するために、ILP(Interledger Protocol:インターレジャープロトコル)を開発しました。リップルでは、このILPをベースに送金のすべてを可視化しリアルタイムメッセージングを可能にするxCurrent、流動性コストを最小化する金融機関・送金プロバイダを対象としたxRapid、リップルネットワークに接続可能なAPIのxViaの3つのソリューションを開発しており、さまざまな事業者を対象として統一された送金規格づくりに注力しています。

XRPのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社の公表データによると、XRPは3.3秒で送金が完了し、手数料は0.0004米ドルで利用が可能、また1秒あたり1500件のトランザクションが処理できるとされています。ビットコインやイーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインといった主要な仮想通貨と比較してもXRPが高いパフォーマンスを誇る理由は、コンセンサスプロセスの違いにあります。

仮想通貨で採用されるコンセンサスアルゴリズムの多くはPoW(プルーフオブワーク)で、取引の承認に膨大な計算が必要となります。一方で、XRPのコンセンサスプロセスでは、バリデーターと呼ばれる承認者によってトランザクションの記録や承認が行われる仕組みとなっています。バリデーターはバリデーター同士を承認者として認めあうことによってネットワークを形成されるため、信頼が置けるバリデーターが承認者として機能することで悪意のあるバリデーターが存在することを防ぐことが可能になります。

リップル社が採用しているコンセンサスプロセスは、特定の企業などが承認者となることから中央集権的であると指摘を受けることも少なくありません。そこで、リップル社は承認者のリストであるUNL(Unique Node List:ユニーク・ノード・リスト)の数を増やしながらUNL内での結託を防止するための分散化を進めている他、リップル社以外の第三者により認められたUNLを2つ追加するごとに、リップル社が指定したUNLを1つ除くというプロセスを実施しています。

XRPと他の仮想通貨との比較
引用元:How XRP Stacks Up Against Other Digital Assets

以下では、主要な仮想通貨の特徴とスピード・コスト・スケーラビリティについて見ていきましょう。

XRPと他の仮想通貨との比較

ビットコインの特徴とXRPの比較

仮想通貨の元祖でもあるビットコインはサトシ・ナカモトによって考案され、サトシおよび有志のプログラマーによって開発された仮想通貨です。ビットコインは、銀行をはじめとする中央集権機関の管理を受けることなく、個人同士が自身のアドレスを用いて自由に支払いや送金をすることができる、ピアツーピアの通貨です。

ビットコインのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社が公表したデータによると、ビットコインの取引スピードは45分、コストは1.88米ドル、トランザクションは毎秒16件の処理が可能とされています。ビットコインは、理論的には10分に一度ブロックが生成され、マイナーが取引を承認して新たなチェーンにブロックを連ねていく仕組みとなっています。

ビットコインの1ブロックあたりのサイズは1MBのため、ビットコインが普及して取引が増加してきた現在では取引の処理に時間がかかることが問題視されはじめています。また、取引の承認待ち時間を減らすためにマイナーに手数料を払うことで優先的に取引を処理してもらえる仕組みがあることから、取引コストが高騰してしまうことも問題となっています。ビットコインが抱えるこうしたスケーラビリティ問題は、オフチェーンを利用した取引の効率化を目指すライトニングネットワークやトランザクションから署名を削除しブロックサイズを効率化するSegwitの実装によって解決が目指されています。

イーサリアムの特徴とXRPの比較

ICOの基軸通貨として知名度の高いイーサリアムは、ビットコインのブロックチェーン技術をもとに当時19歳のヴィタリック・ブテリンによって開発された仮想通貨です。特定の第三者や中央機関が仲介することなく契約の締結・取引の執行までを自動化してくれるスマートコントラクトはイーサリアムの代名詞とも呼べる機能で、2017年にはこのスマートコントラクトを利用したICOが盛んに行われました。

イーサリアムのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社が公表したデータによると、イーサリアムの取引スピードは4.49分、コストは0.46米ドル、トランザクションは毎秒16件の処理が可能とされています。イーサリアムは、理論的には15秒につき1ブロックが生成される取り決めになっており、現在はビットコインと同様にPoWによってブロックチェーンが構築されていく仕組みとなっています。

イーサリアムもビットコインと同様、ブロック生成速度に対して取引量が多くなってきている関係からスケーラビリティ問題に直面しています。ユーザーの増加とノードの増加が問題となるスケーラビリティ問題に対して、イーサリアムは前者に対してオフチェーンを活用して取引を効率化するライデンネットワーク(Raiden Network)を、後者に対してノードの役割を分散することでトランザクションの検証を効率化するシャーディングの導入を目指しています。

ビットコインキャッシュの特徴とXRPの比較

ビットコインキャッシュはビットコインからハードフォークして誕生した第二のビットコインとも呼べる仮想通貨です。ビットコインのブロックサイズが1MBであることによって生じる課題を解決するために誕生した仮想通貨で、ビットコインが当初目指した安価な手数料で世界中で広く利用されること、オンチェーンで取引を完結させることなど、サトシ・ナカモトの考案した仮想通貨を実現することを目的としていることが特徴です。

ビットコインキャッシュのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社が公表したデータによると、ビットコインキャッシュの取引スピードは60分、コストは0.21米ドル、トランザクションは毎秒24件の処理が可能とされています。ビットコインキャッシュはビットコインと同様、理論的には10分に一度ブロックが生成され、マイナーが取引を承認して新たなチェーンにブロックを連ねていく仕組みとなっています。

ライトコインの特徴とXRPの比較

ライトコインはビットコインの課題であるトランザクションの問題を解決する目的で元Googleの社員であるチャーリー・リーによって開発され、個人の決済通貨としてグローバルな決済ネットワークを目指す仮想通貨です。決済に必要となる膨大なトランザクションに対応できるように承認時間を短く設定していることや、手数料を無料に近い設定にしていることが特徴です。

ライトコインのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社が公表したデータによると、ライトコインの取引スピードは12分、コストは0.12米ドル、トランザクションは毎秒56件の処理が可能とされています。ライトコインは、理論的には約2分半で取引が承認され、マイナーが取引を承認して新たなチェーンにブロックを連ねていく仕組みとなっています。

ライトコインは将来訪れるであろう取引量の増加に対応するために、2017年5月の段階でSegwitの導入によりブロックサイズを効率化しています。一方で、SegwitはマイナーがSegwitに対応するための設備投資を求められることや、マイニング手数料が安くなることからマイナーの導入インセンティブが働きにくいというデメリットがあることから、まだ普及が進みきっていないという現状があります。

DASHの特徴とXRPの比較

DASHは、送金資金をプールすることによって匿名性を担保するプライベートセンド機能と、マスターノードに承認を一任することで取引の迅速化させるインスタンドセンド機能が特徴的な仮想通貨です。

DASHのスピード・コスト・スケーラビリティ

リップル社が公表したデータによると、DASHの取引スピードは15分、コストは0.39米ドル、トランザクションは毎秒10件の処理が可能とされています。DASHは、理論的には2.5分に一度ブロックが生成され、数秒で決済が完了するとされています。

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